2016年6月13日月曜日

ストラスブールのグラン・ディル ⑤ アルザス

訪問世界遺産


 フランス東部にあるこの街は中世には東西の水陸交通の十字路として発達した。街を流れる
イル川は東でドイツの国境となる大河ラインの支流で、また西のマルヌ川と結びつける役をしている。ストラスブールの中心の旧市街で二股に分かれた中洲(パリのセーヌ川の中洲シテ島の大きなようなもの)でここを大きな島(Grande ile)と呼ぶ。特にプティット・フランスと呼ばれる一帯はかっては漁師、なめし皮職人などが多く暮らし中世の雰囲気が楽しめる。
 さらに見どころは11世紀の建造のあと火災にあい、12世紀から250年もの歳月をかけて作られた142mの高さを誇る尖塔のノートルダム大聖堂である。この地で取れる赤茶けた石は鉄分の含む砂岩でステンドグラスや天文時計も興味深い。
 昔は木材、絹、ワインで発展したため白壁に柱や梁の木材が露出した建物が多く残り、ドイツのような雰囲気もある。歴史的にはフランスであったが第二次大戦が勃発するとドイツに占有され、終戦でまた連合軍フランスが取り戻した土地でもある。
 ワイン産地はここから西のヴォージュ山脈を見ながら細長く南に伸びており、白ワインとソフトな発泡酒「クレマン」が主である。ドイツと同じぶどう品種が多いが、味わいは異なり、辛口仕上げなところがゲルマンとローマンの民族の違いといえよう。
 歴史的にも二国文化が融合しているところが特徴といえる。現在も十字路としての利便性でリュクセンブルクと共にEUの多くの施設を有し、またホテルやレストランも質が高い。
 グルメにお薦めはブールイーゼルやクロコディル、少し足を延ばしてオーベルジュ・ド・リルなどの
レストラン、料理はフォワグラのテリーヌ、シュークルート、チーズならウォッシュタイプのミュンステール など・・・

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